1985 年 1985 巻 30 号 p. 33-43
本論文では, 2本ピン方式コイリングマシンによるコイルばねの冷間成形法における工具配置と製品形状との関係について記述している.
それらの結果を要約すると以下の通りである。
1) 圧縮コイルばねの成形中の形状曲線を二つの円孤で近似したモデルを仮定すると, 解析結果と実験結果とが良く一致する.
2) 成形コイルの中心位置を水平方向にずらさず, 常に切断の刃の作動線上に定めるためには, 2本のコイリングピンの変位の比を一定に保てば良い.
3) 線とコイリングピンとの接点は, ピンを移動させるにつれて, 一定方向に移動する. 従って, 適切にピンを作用させるには, ピンを鉛直線に対して一定の角度をもって移動させることが望ましい.