ばね論文集
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ばね鋼の組織におよぼす改良オースフォーミングの影響
杉本 淳田中 達夫大木 喬夫脇門 恵洋
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1989 年 1989 巻 34 号 p. 38-43

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抄録

鋼の有効な強靱化方策の1つとして改良オースフォーミングがある. 本報告では, ばね鋼の改良オースフォーミングについての基礎的知見を得るために加工フォーマスターを用いてシミュレーション実験を行い, 鋼の硬さ, ミクロ組織等におよぼす改良オースフォーミングの影響を調査した. また加工温度等の改良オースフォーム条件を変化させ, それが改良オースフォームの効果にどのような影響を与えるかを調査した. その結果を要約すると以下のようになる.
(1) 改良オースフォームにより焼入れ硬さは上昇し, 焼入れ組織は微細化する.
(2) SUP9Aの温度650℃でオースフォームしたものは加工による拡散変態促進のため不完全焼入れとなり硬さは著しく低下した. また800℃以上で改良オースフォームしたものは再結晶を起こし, 焼入れ硬さの上昇する効果は減少した.
(3) 加工後焼入れまでの放冷時間が長くなると静的回復, 再結晶等の復旧現象によりオースフォームの効果は減少する.
(4) 改良オースフォームにより焼もどし軟化抵抗性は増大する.

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