芝草研究
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リゾクトニアラージパッチに関する研究 (第5報)
SKKF-1のラージパッチに対するゴルフ場での実用効果について
小林 堅志
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1983 年 12 巻 2 号 p. 149-157

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抄録

1.この実験はコウライシバのリゾクトニアラージパッチに対し, SKKF-1 (一般名, トリクロホスメチル, 商品名, グランサー) のゴルフ場のフェアウエイでの殺菌剤として, 実用上の効果, 残効性とともに防除効率について実施したものである。
2.春, 秋の発生に対して, SKKF-1, 1.5~2g/l/m2を2~3週間間で散布すると, その期間中は完全に発病を抑制するが, 途中で散布を打切っても残効が見られ, さらに, 次の発病期の初期発生をも遅延させることがわかった。
3.SKKF-1の薬量を0.5, 1, 4g/l/m2とし, 春の発生前に1回だけ散布を行い, 発病の状況を見たところ, 薬量の多少に係わらず1.5~2ケ月の残効が得られた。
また, SKKF-1, 1g/l/m2を春, 秋の発生前から3~8週間間隔で, 発生期間中, 繰返し散布を行い効果を見たところ, 6~8週間間隔で十分な効果が得られた。
したがって, SKKF-1は春, 秋の発生に対し, 発生期間中, それぞれ2~3回, 1~2回の散布で完全に発病を抑制することができると考えられる。
4.SKKF-1の薬量を1g/m2とし, 水量を300ccと500cc/m2の2段階として, 走行散布で効果を見たところ, 300cc/m2でも十分な効果が得られた。
また, 1000倍液をm2当り300ccおよび500ccで散布したところ, 前者でも十分効果が得られた。
したがって, 散布時, 稀釈水量が少なくてすみ, 除草剤と同じように走りながら散布ができる薬剤であるといえる。
5.SKKF-1 (1g/300cc/m2) の春の散布期間中の第1回目の散布時に, 発芽前土壌処理型除草剤を混合し, 走行散布で, 病害および雑草に対する効果を見た。なお, 殺菌剤は展着剤を加用して使用するので, 加用と無加用について行った。その結果, 展着剤の加用の有無に係わらず, いずれも十分な効果が認められた。
したがって, 混合して散布することにより, 散布回数が節減される。
6.発生している病害に対して, SKKF-1, 1g/l/m2を散布したところ, その後の病斑の拡大は阻止される結果が得られた。
したがって, この薬剤は発生後の病害に対しても十分効果が認められる。

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