1985 年 14 巻 2 号 p. 103-107
千葉県市原市在のゴルフ場コウライシバ苗圃を利用して, 10月上旬から翌年の3月下旬にわたり蒸散抑制剤を0, 0.2, 0.4, 0.8, 1.6g/m2の割合で定期的に散布した。それらシバ材料のコア・サンプルを筑波大学へ運び, 規制環境下で光合成・呼吸・蒸散の測定を行なった。また, 蒸散抑制剤散布と地温の関係も調査した。その結果, 用いた薬剤は直接作用として葉のガス交換を抑制するが, 地温上昇効果があるために, 寒冷期のシバの生理活性を高く維持し, 早春のスタートも早める作用のあることが分った。