芝草研究
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芝地における土壌微生物相の変化 (第1報) グリーンの土壌微生物相の特徴と土壌改良材および殺菌剤の施用がその微生物相に及ぼす影響
妹尾 正行伊東 一博円谷 悦造秋田 澄男川村 吉也幸村 陽子竹間 肇榊原 宣芳
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1996 年 24 巻 2 号 p. 123-128

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抄録

ベントグリーンおよびコウライグリーンの土壌微生物相を調査した。両グリーンともB/F値が高く, 細菌型土壌であることがわかった。
キトサン分解物およびアルファルファ緑葉抽出物含有食酢土壌改良材の根圏土壌微生物相に与える影響について検討した。本土壌改良材施用区では放線菌, キチナーゼ生産性の細菌および放線菌, グラム陰性菌そして蛍光性pseudomonadsなどの有用微生物が増加し, Fusarium属菌が減少する傾向が認められた。また, 農薬 (TPN剤) はFusarium属菌を減少させる以外には影響を与えなかった。
本土壌改良材施用により, 土壌中の有機微生物を増加させ, 農薬の効果を充分に発揮させうる合理的な芝草管理の方法が示唆された。

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