芝草研究
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シバと寒地型芝草を組み合わせた芝生グラウンドの低コスト造成技術
小林 真蝦名 真澄霍田 真一高原 学稲福 政史中川 仁
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2006 年 35 巻 1 号 p. 28-34

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抄録

夏季利用を想定した低コストグラウンド造成試験を栃木県那須町で行い, トールフェスクおよびケンタッキーブルーグラスの播種翌年にシバポット苗を立毛中移植する方法により, 芝草被覆率が試験期間を通じて50%以上, 5年でシバ被覆率90%以上の芝生が造成できた。第1年の造成費は217万円, 管理費は145万円/年以下で, 芝刈機の共用化等を行えば年間管理費は数10万円レベルに低減できうることが示された。グラウンドの利用は夏季に集中したものの, 人数・時間当たりの芝生面積 (試算値) は校庭における既報と比較して試験地は数10分の1であった。このような利用条件であれば, 本報で示した造成法によって灌水施設のないところでも低コストで芝生グラウンドが造成できることを示し, 芝生のグラウンドをより身近なものにできると考える。

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