芝草研究
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イソキサチオンのシバ品種間の感受性 (第2報)
村田 道雄阿津沢 新二
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1977 年 6 巻 2 号 p. 153-158

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抄録
1.第1報で報告したポット試験の結果, 感受性の高かったヒメコウライシバ, ティフグリーン, ティフウェイを用い, ゴルフ場の圃場において感受性を調査した。なるべく薬害がでやすい条件とするため, 実際に殺虫目的で使用する投下量, 散布濃度よりはるかに高いものとし, 安全量限界を推定できるように設計した。
2.ヒメコウライシバは, 2g/m2および6g/m2で感受性を示さなかった。
3.上記試験の2g/m2区にさらに4g/m2, 6g/m2区は10g/m2の追加散布をすると, いずれの区にも感受性が現われた。これは投下薬量によると考えるよりも, むしろ散布液濃度 (稀釈水量) の影響と考えられる。
しかし, この薬害は一時的症状で, 地下部に影響を与えず, 間もなく回復した。実際使用量の2g/m2以内ならば薬害の危険はない。
4.ティフグリーンでは, 2g/m2および6g/m2で感受性を示した。しかし, この感受性も一時的な症状で地下部に影響を与えず, 速やかに回復した。2g/m2似内ならば薬害の危険はない。
5.ティフウェイでは, 2g/m2および6g/m2でティフグリーン以上の感受性を示した。この場合の回復はティフグリーンより遅れるので, 2g/m2似上は使用を控える方が安全である。稀釈水量はできるだけ多くすることが望ましい。
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