2004 年 24 巻 1 号 p. 1-8
超高速デジタル式ビデオカメラを3板化するために必要なポスト・デジタル画像補正手法を開発した. 実験室レベルで3台の単板式ISISカメラを組合せ, 3板式ISISカメラとして使用することを目標とする. これにより, カメラを複数台使用しての計測と3板式カメラを使用しての計測の双方が実現でき, 計測の応用範囲が大きく広がることが期待できる. 3板式カメラとして撮像素子組合せる際, 各撮像素子間の位置, 感度のずれが問題となり, 補正を施す必要がある.
本研究では, カメラの組立て後に, ポスト・デジタル処理によりこれらの補正を行うことを試みた. ガウス粒子を用いた高精度粒子検出手法と粒子の検出に適した標準試験板を開発し, この標準試験板の撮影画像のみから, 各撮像素子間の位置と感度を補正する手法を開発した. 提案された手法をカラー静止画像, 毎秒12.5万枚で撮影されたカラー動画の撮影に適用し, 補正手法の妥当性を
示した.