可視化情報学会論文集
Online ISSN : 1346-5260
ISSN-L : 1346-5252
重畳型マルチプロジェクションシステムによる流れの可視化の高解像度表示について
白山 晋近藤 秀一
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2005 年 25 巻 4 号 p. 1-7

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抄録

可視化に適した表示手法の考察は,多様化する可視化情報を的確に認識するために重要になるものと考えられる.しかしながら,可視化情報における表示手法に関しては,OpenGL などの3次元グラフィックスライブラリの利用法や,CABINなどの仮想現実装置の利用,専用のマルチプロジェクターシステム,ステレオ視の効用を除いた研究はほとんどない.本稿では,CFD可視化画像の特徴にもとづき,設置性に優れ,低コストの解像度可変型壁面投影表示システムを提案した.試作システムによる表示実験を行った結果,既存のシステムよりも簡易に可視化画像を高臨場感で表現できることがわかった.また,情報の視認性の面でも優れていることを示すことができた.今後予想される高解像度画像の増加に対して,それらを簡易的,かつ効果的に直接表示できるという意義は大きいものと考えられる.

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