1990 年 14 巻 31 号 p. 41-46
クレジットカードや銀行用カードなどのプラスチックカード表面には、凸状に加工された文字や記号(エンボスパターン)がある。このエンボスパターンは、カードを使用する際にレシート上にコピーされるが、感圧紙を用いて機械的に複写されるため読みにくいなど問題点が多い。我々はこの複写方式に代わり、光学的にエンボスパターンを読み取る方法を開発した。本方法は、イメージセンサを用いてカード表面のパターン情報を読み取り、処理回路においてパターン処理を行なうことによりエンボスパターンを抽出・形成するものである。本方法により、エンボスパターンを電気信号として扱うことが可能となるため、その機能性・保存性・印字晶質などの向上が期待できる。