1990 年 14 巻 41 号 p. 19-24
高画質・高音質を要求されるVT Rでは、記録容量が増えることから面積密度や体積密度の向上が必要である。記録の体積密度を増すには、テープの簿形化が有効である。しかし薄形テープを現行のVTRで走行させると、デーブのエッジがポストのフランジやドラムのリードで損傷することがある。そこでポストのフランジやドラムのリードのない走行系で、テープの上下変動をセンサーで検出し、この信号をもとにポストの傾斜を制御してテープを正規の位置で走行させる方式を、実際のテープ走行系のドラムの入口部と出口部に組み込んでテープ上下規制実験を行った。その結果、ドラムの入口部で67μmの変動を4μmに、出口部で50μmの変動を5μmに抑えることができた。