1992 年 16 巻 55 号 p. 67-74
脳外科医から複雑な立体構造を有する脳構造の正確な3次元情報の認識支援技術の開発が強く望まれている。本報告では、医学診断や手術計画に最も正確さが要求される頭部を対象にし、MR画像から3次元情報を再構築して専門医が診断や手術計画に有効な情報を対話的に検索できる認識支援システムの開発を目的とする。まず、MR画像から脳構造情報を高精度に抽出して脳臓器形状を3次元再構成し、3次元表示する手法について述べる。次に、コンピュータグラフィックスによる3次元表示だけでは形状の把握が十分ではないため、レーザーリソグラフィを用いて脳構造の実物モデルを作成する手法についても述べる。