MUSE方式はアナログサンプル値伝送と考えられ,その信号は,語源の通りサブナイキスト標本化によって得られ,再標本化によって復調可能である.しかし,その3次元周波数スペクトルは,筆者が提案したEDTV(以下,EDTV)とよく似ている.この性質を利用すれば,MUSEの変復調を3次元周波数の変復調で実現でき,さらに両信号の変復調回路の共通化が可能になる.また,本格的構成や簡易構成など,各種の構成も可能になる.この意味で,MUSEは,EDTVと同様,多次元副搬送波変調(MUlti-dimensional Sub-carriers Encoding)でもある.