ATM網における今後の課題の一つとして,標準化されたTMNモデルに従ったバーチャルパスの遠隔試験の問題を挙げることができる.そこで,本稿ではTMNモデルをバーチャルパス試験に適用する際発生する2つの問題を検討対象とする.1つは適切な情報モデルの定義であり,もう1つはデッドロックを起こすことなく一貫性のある試験環境を保証するコンカレンシ制御の実現である.コンカレンシ制御については手法のオルタナティヴを挙げ,計算機シミュレーションを用いた比較を行なっている.情報モデル定義については試験情報の蓄積と抽出の容易化とコンカレンシ制御を効果的に提供することを狙い,定義手法を提案する.