1993 年 17 巻 2 号 p. 55-60
ZnZ:Mn薄膜EL素子の電気的特性の評価として、Q-V特性とI-V特性の測定を行った。駆動電圧波形としては、正弦波、三角波、パルス波を用い、各測定結果を比較した。測定結果からE L素子の静電容量を評価したところ、正弦波と三角波ではかなり精度のよい結果が得られた。特に三角波駆動を用いると、dV/dtが一定であるので、I-V特性はC-V特性と等価であり、EL素子の容量の評価に有効であることを示した。一方、パルス波駆動では測定誤差が大きいため、正弦波や三角波ほどの精度は得られなかった。EL素子の等価回路モデルを考え、これを用いてSPICEシミュレーションを行った。Q-V,I-V特性のシミュレーション結果と測定結果は定性的には一致するが、詳細にみると多くの違いが見られた。