オフィスにおける作業能率の向上を図るため、動的/非定型/断片的な情報を共有/流通する実験システムとして、ノウハウ蓄積システムFISHを構築し、単一グループに限定し、2年間の利用実験を行ってきた。この結果、同一グループ内の情報共有/流通を電子的システムで実現することの有効性や問題点等を整理することができた。さらに異なるグループ間の情報共有/流通がどのような形で行われるかを検討するため、今回複数グループの環境にFISHを導入し、9ヶ月の利用実験を行った。本報告では、「組織における個人/グループの知識が、いかにコンピュータに蓄積され、流通するか」という点に着目し、FISHの利用実験によって蓄積された情報とキーワードを分析・考察した結果を述べる。