1993 年 17 巻 70 号 p. 25-32
あけぼの衛星は1989年2月の打ち上げ以来順調に観測を続けてきている。極域におけるオーロラ粒子加速域の精密観測やそれに関連した磁気圏プラズマの描像を明らかにすることを目的とした衛星である。低周波(VLF)波動観測装置は磁気圏における波動粒子相互作用の担い手である波動の観測を行なうものである。VLF波動のダイナミックスペクトルのみならず、アンテナベクトルインピーダンス、絶対強度測定、伝搬ベクトル方向、ポインティングベクトルの測定を行なえるように設計されており、所期の成果を得てきている。これらを実現するための装置の詳細について述べる。