第9回NIPコングレス/ジャパン・ハードコピー'93で報告された電子写真プロセスと湿式トナー、併せて25件を要約して報告する。全体の傾向としては、現状のプロセスで、電子写真技術をいかに、印刷や銀塩写真の両質に近づけるかと言う高画質化の研究が多かった。例えば、IBMのSchein氏は、画像のエッジのギザギザを印刷なみに改良するために、非電気的転写を行い、富士ゼロックスの滝口氏は、ハーフトーンノイズを改良する為に、0.2μmの湿式トナーを使用した。シミュレーションによる帯電、現像、転写の解析も多かった。新方式としては松下のマグネティクカスケード(MCD)現像が注目される。