1993 年 17 巻 78 号 p. 1-5
PHB(Persistent spectral Hole Burning)材料は、異なる波長の光の照射により、それぞれ独立に像を多重記録でき(極低温において10^4程度)、かつ現像・定着等の後処理が不要な波長多重型感光材料である。この材料を用いてホログラムを作製すれば、1枚の媒体中に多数のホログラムを波長多重に形成でき、リアルタイムな立体情報の記録・再生が可能と考えられる。今回は、キノン系PHB材料を用いて波長多重型ホログラムを作製し、数10枚の画像情報の記録・再生に成功した。この結果を基に、ホログラフィーを用いたリアルタイム立体情報の記録・再生に関して検討を行ったので報告する。