1994 年 18 巻 32 号 p. 17-24
これまでの研究から、2枚の画像を用いたフォトメトリック・ステレオが、凸物体に対して有効であることが分かった。しかし、実世界の場合、凹面物体、複数物体が存在することはたくさんある。このような相互反射が存在する場合には、相互反射の影響で従来の手法は適用できない。本論文では、従来の2枚の画像を用いたフォトメトリック・ステレオ法を拡張し、繰り返し計算により相互反射を除去して、物体の形状と反射率を推定するアルゴリズムを提案する。ここで、対象物体は拡散反射特性を持っ反射率未知の凸/凹多面体と仮定した。合成画像と実画像による実験結果から本手法の有効性が示された。