色純度の優れた青色成分を有するSrSe:CeとZnS:Mnとを積層することによる白色発光薄膜EL素子の作製並びにR、G、Bカラーフィルタを用いた三原色化を試みた。SrSe:Ce及びZnS:Mnの蒸着はそれぞれ多元蒸着法及び電子ビーム蒸着法により行った。蒸着後真空中400℃で1時間アニールを行うことによって、約150cd/m^2の白色発光が得られ、フィルタによる三原色化では、CRTの色度とほぼ同等の赤色及び緑色の発光が得られた。青色については、SrS:Ceのそれに比べて色純度の改善がなされたが、更に改善する必要があることがわかった。また、アニール処理は駆動電圧の低電圧化、輝度の印加電圧に対する立ち上がりの急峻化及び輝度の向上にとって不可欠であることが示された。