カラーPDPでは一画面表示期間を発光輝度に重み付けをした複数のサブフィールド(SF)に分割し、これらを階調レベルに応じて選択発光することで多階調表示を実現している。この時、比例関係となるべき発光回数と輝度の関係が保たれない、いわゆる輝度飽和現象が生じている。輝度飽和現象を検討したところ蛍光体発光の減衰が遅いことが重要な一因であることがわかった。そこで蛍光体発光が指数関数的に減衰するとして計算式を導き、単純な連続発光での発光輝度を計算すると実験結果に合致した。さらに同じ計算モデルで8SF分割による256階調輝度を計算し、SF分割による多階調表示の問題点を発見するとともにその対策について検討した。