1995 年 19 巻 31 号 p. 43-48
2次元画像から3次元画像を構成する時、現在の手法は濃淡やエッジなど特徴を抽出して3次元空間構成を行っている。しかし、現在の手法ではある時刻の2枚の画像から対応部分を探すのに時間を要し、リアルタイムで3次元画像を再構成するととは現状では困難である。動画や音声情報など時々刻々変化する情報において、時間情報を扱うことは不可欠である.本稿において、網膜の動特性を調べることによって得られた状態変位方程式と更にシナジエスティックコンピューティングのH.Hakenのポテンシャル関数を含む反応拡散方程式を利用することによって、多様に変化する外界をリアルタイムで再構成するシステムを構築し、シミュレーションを行った。本システムは素子をすべて自律的なアナログ素子構成し、自律分散処理を行っているので、画素数によらないリアルタイム処理を行うことができる。