1995 年 19 巻 37 号 p. 43-48
1画素を4つのドメインに分割したTN-LCDを作製することにより、広く等方的な視角特性及び表示反転の起こらない中間調表示能力を有するTN-LCDを達成した。おのおののドメインの配向処理方法には、偏光UV光の照射された感光性高分子(ポリビニルシンナメート : PVCi)膜を使った光照射配向法を用いた。このPVCiを用いた場合の液晶配向原理を解明し、また、光照射方法を工夫(2回照射法と斜め照射法の組み合わせ)により、液晶分子のプレティルト配向制御を達成した。このことにより、従来のTN-LCDはもとより、画素4分割TN(Quartered Subpixels : QSP)-LCDに発生するディスクリネーションラインは、その発生を完全にコントロールすることが可能となった。