テレビジョン学会技術報告
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磁気ディスク装置における長サンプリング時間サーボ系のシーク動作高速化に関する検討
石川 潤柳田 美穂服部 俊朗橋本 雅伸
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1995 年 19 巻 39 号 p. 39-46

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抄録

セクタサーボ方式の磁気ディスク装置においてデータフォーマット効率を向上させるためには、データ面に書き込まれるサーボ位置信号の数は少なければ少ないほど好ましく、サンプリング時間は長くなる傾向にある。このような低サンプリングレートのサーボ系を設計する場合、従来のフィードバック制御のみを使用するシーク方式では、高速シーク動作の実現が困難になってきている。このような状況の下、フィードバック制御に加え、フィードフォワード制御も併用する2自由度制御系が磁気ディスク装置のシーク動作高速化のための手法として注目されている。本論文では、磁気ディスク装置のアクチュエータであるVCM(Voice Coil Motor)の性能を効率よく引き出す新しい参照軌道生成モデルを使用した2自由度制御系の一構成法を提案する。3.5"ディスク装置を用いた実験では特に短距離シークの高速化に関して良好な結果が得られ、提案するシステムの有効性が確認された。

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© 1995 一般社団法人映像情報メディア学会
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