1995 年 19 巻 61 号 p. 33-40
近年、2次元画像の特徴を用いて対象物体の3次元形状を推定する手法については多くの研究がなされているが、これらの研究の多くは対象物体の3次元形状情報が一部既知であるという仮定のもとで行なわれている。本研究では、対象物体の3次元形状情報を全く用いることなく対象物体の3次元ワイヤフレームを形成する手法を提案する。本手法によるワイヤフレームの形成には、回転する対象物体の複数の2次元画像の中の1枚の画像より求めた断面画像を用いて推定した奥行き情報と、その複数の2次元画像それぞれから得られる2次元輪郭情報の2つを用いる。これらの情報をもとに球状ワイヤフレームを変形し対象物体の3次元形状に近付け、3次元ワイヤフレームモデルの形成を行なう。