1995 年 19 巻 64 号 p. 71-77
短期間仮設的に使用する事を目的とした多地点映像監視システムを開発した。本システムの開発のために主に端局装置の可搬化と設置作業の簡略化について検討した。光パッシブネットワークを基本構成とした光伝送路の採用と端局装置の小型軽量化により少人数で容易に設置でき、かつ手軽に多地点の情報が得られる情報コンセント的システムを実現した。また、監視地点をよりフレキシブルに設定するため光空間伝送方式の検討も行い光軸合せの容易化を試みた。1.48μmの高出力レーザダイオードを採用する事により光パワー密度を損ねずにビームを拡散させる事が可能となり、ビーム広がり角は従来の4倍となった。その結果100mの遠方でも1分以内の光軸合せが可能となった。