1996 年 20 巻 38 号 p. 65-70
近年マルチメディア・コミュニケーションが注目されている.しかし, 現時点ではカメラが固定されていることやキー入力やマウス入力が必要であるなどの理由から, ユーザーが計算機の前から離れられないという制約条件がある.そこで, 本研究ではカメラがユーザの顔を追跡することでユーザが自由に移動できるシステムを提案する.顔画像追跡に必要となる顔領域抽出の手法には様々なものがあるが, 安定で高速な抽出を実現しているものは少ない.ここでは肌色情報と背景との差分情報を併用し, 安定で高速な抽出を実現する.