カメラマンが撮影できない位置から迫力のある映像を自動的に撮影できたり、高度な撮影テクニックが必要な被写体を自動追尾して撮影できる知的ロボットカメラを目指して研究を進めている。知的ロボットカメラの実現には、カメラマンの状況把握の方法やカメラ操作の動特性を明らかにする必要がある。今回、カメラワーク分析システムを使って、スボーツ中継(Jリーグ)で選手を追尾しながら撮影するアドリブ性の高い条件で実験を試みた。その結果、カメラマンは、50msec程度の短い注視を繰り返して被写体の状況を把握しながら撮影を行っていることや、被写体の進行方向の前をあけて撮影し、被写体の動きが急変した場合でも300msec程度の短い時間内に状況を判断し最適な補正を加えていることなどがわかった。