テレビジョン学会技術報告
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Ni-Fe層と反強磁性層の交換結合
中谷 亮一星屋 裕之杉田 恒
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1996 年 20 巻 51 号 p. 1-7

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抄録

3層の磁性層を有するデュアルスピンバルブ多層膜は[反強磁性層/磁性層]および[磁性層/反強磁性層]の積層順の異なる2種類の積層構造を含む。我々は、上記2種類の積層構造の界面におけるNi-Fe-Co磁性層とFe-Mn反強磁性層との交換結合について検討した。その結果、(1)Ni-Fe-Co磁性層上にFe-Mn反強磁性層を形成した時は、反強磁性層厚が10nm以上になると、交換結合の強さはほぼ一定の値になる、(2)反強磁性層上に磁性層上に磁性層を形成した時は、反強磁性層厚が20nmよりも厚くなると、磁性層・反強磁性層界面の平坦性および反強磁性層のスピン配列が劣化するため、交換結合が急激に低下する、ことが明らかになった。

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© 1996 一般社団法人映像情報メディア学会
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