テレビジョン学会技術報告
Online ISSN : 2433-0914
Print ISSN : 0386-4227
テクニケア社 DR-960型ディジタルラジオグラフィー装置の紹介 : ディジタル画像記録について
吉野 暖地
著者情報
研究報告書・技術報告書 フリー

1982 年 6 巻 34 号 p. 19-24

詳細
抄録

テクニケア社製ディジタルラジオグラフィーDR-960型は、エックス線画像をコンピュータメモリーに収集し、画像処理、記録することにより臨床上有効な情報を有るものです。1980年より米国オハイオ州クリーブランドクリニックにて臨床実験を始め、フィルム法による減算方法に比べ、ディジタルラジオグラフィー像が、操作性、濃度分解能、患者に対する安全性が優れている事が発表されました。DR-9.60装置は、パルス状に放射されたX線に同期して、II(イメージインテシファイアー管)に得られたX線吸収像をテレビカメラで撮影します。このテレビ信号はディジタル変換されて2系統の画像メモリーに記録します。造影剤注入前と注入後の2つの画像を減算処理することにより血管像をテレビモニター上に表示します。静脈からの血管造影で検査ができるので患者に対する苦痛が少なくまた検査しながら減算像が得られるので迅速に検査が行なえます。DR-960装置は、画像をディジタル信号で記録しているので、元の画質を損う事なく再生することができます。記録された画像データより血流速度の機能解析、マスク画像の選択が容易に行える特徴を持っています。

著者関連情報
© 1982 一般社団法人映像情報メディア学会
前の記事 次の記事
feedback
Top