美術教育学研究
Online ISSN : 2189-3586
Print ISSN : 2433-2038
鑑賞的体験の言語化を通した美術の俯瞰的理解
―中学校美術科学習におけるアクティブ・ラーニングの視点導入に基づく試み―
竹内 晋平橋本 侑佳
著者情報
ジャーナル フリー

2017 年 49 巻 1 号 p. 209-216

詳細
抄録

本研究の目的は,生徒が身体的活動や追体験的活動を通した鑑賞的体験で得た感覚等を主体的に言語化する活動を導入した授業実践を行い,美術の俯瞰的理解に関する効果を明らかにすることにある。このため,中学校1年生を対象としてアクティブ・ラーニングの視点を取り入れた美術科授業実践を行った。学習活動においては鑑賞対象に応じた主体的な鑑賞的体験を設定し,各授業の後半で生徒が美術を俯瞰的に理解するための思考を促す発問を行い,それによって言語化された自由記述を収集した。その後,自由記述をテキストマイニングの処理によって可視化し,生徒の美術に対する俯瞰的理解の傾向について分析を行った。その結果,生徒は鑑賞対象ごとに異なる俯瞰的理解の傾向を示し,本実践で行った自身の感覚を通した鑑賞的体験の言語化は,美術の意味を俯瞰的にとらえることに対して有効であることが示唆された。

著者関連情報
© 2017 大学美術教育学会
前の記事 次の記事
feedback
Top