美術教育学研究
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地域の美術館等における教員研修の意義と課題
―神戸・阪神間美術館・博物館連携プログラム「先生のためのミュージアム活用術」の取り組みから―
勅使河原 君江京谷 晃男
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2017 年 49 巻 1 号 p. 241-248

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抄録

本研究は,地域の美術館等が提供する教員研修プログラムが,いかにして学校と美術館の連携を通じた美術鑑賞教育充実の糸口となりうるかを明らかにする。神戸・阪神間美術館・博物館連携プログラム「先生のためのミュージアム活用術」を対象として,独立行政法人国立美術館「美術館を活用した鑑賞教育の充実のための指導者研修」の研修概要と比較することで,「地域性の高さ」,「美術館・博物館連携」等の「先生のためのミュージアム活用術」の特徴を明確にする。この特徴と参与観察を踏まえて「先生のためのミュージアム活用術」の参加教員と美術館・博物館スタッフ双方へのインタビューを実施し,その現状を把握する。インタビューの記録をもとに地域の美術館等が提供する教員研修プログラムの意義と課題を考察し,地域の美術館等における教員研修を契機として鑑賞活動充実に至るまでの短期的・長期的展望を描く。

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© 2017 大学美術教育学会
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