美術教育学研究
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幼稚園教育要領における「豊かな感性」のみとりの観点
―5歳児の遊び場面の事例検証から―
佐藤 寛子
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2018 年 50 巻 1 号 p. 193-200

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抄録

平成29年告示の幼稚園教育要領では「幼児期までに育ってほしい姿」として「(10)豊かな感性と表現」が示された。これは5領域のねらい及び内容に基づく活動全体によって育まれる。一方,教師の指導法を評価し,指導計画の改善を図ることも求められた。指導法の評価は教師のみとりに始まる。そこで本研究では,領域「表現」のねらいである「豊かな感性」のみとりについて,(1)現行の幼稚園教育要領解説と(2)遠藤の「感性の6態様」から具体的な観点を導出し仮設した。事例を通して(1)と(2)を検証した結果,感性の各発達過程は包含関係にあり,「感性の共有・明確化」を中継として多方向に働くこと,感性の価値化は6態様が相互に関わり,分化と統合を繰り返しながら質的変化することが明らかになった。そして,他者の感性の働きかけに対して,実感を伴う体験や自分の感性での捉え直しが価値化へは必要であることが浮き彫りとなった。

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© 2018 大学美術教育学会
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