美術教育学研究
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保育者・小学校教員として成長する過程での造形表現活動に対する意識の変遷
―感情曲線による検討―
畠山 智宏
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2018 年 50 巻 1 号 p. 289-296

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抄録

本研究では,保育士・幼稚園教員と小学校教員が,幼少期から現在までの図工・美術に対する感情の変遷を,時間軸に沿った線とそれに添えたエピソードにより表した「感情曲線」を分析した。その結果,感情曲線全体の平均の形状からは,幼少期の高い肯定感が10代半ばにかけて肯定・否定のない状態まで下降するが,大学生時に大きな回復を見せ,就職後も肯定感の緩やかな上昇が40歳頃まで続き,その後もその肯定感を維持しながら推移することが明らかになった。個々人の形状には個人差が大きく現れ,10パターンが認められた。また,大学生時以降では,大学での授業が感情回復の大きな機会になっていること,就職後も約8割が何らかの感情の変化を示すことが明らかになり,さらに,保育士・幼稚園教員と小学校教員の間でも平均の形状や大学生時,就職後の推移のパターンに傾向の違いが示された。

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© 2018 大学美術教育学会
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