美術教育学研究
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教師が変容する研修の在り方に関する一考察
―対話型鑑賞研修会における教師の変容事例から―
青木 善治
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2019 年 51 巻 1 号 p. 1-8

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抄録

対話型鑑賞の研修会に参加した教師は,鑑賞の魅力を体感し,自分の見方や考え方,感じ方が決して全てではないという当たり前のことにも改めて気づくことができた。これは,教師にとって,子どもを共感的にとらえたり,学習活動を不断に見直し,改善し,子どもと共に創造したりする上で重要な要因である。今回の研修事例が示すように作品を共にみて対話型鑑賞をすることによって,子どもの作品でも鑑賞の魅力を味わい,多様な見方や感じ方を体感することができる。しかも,同一学校に勤務している職員同士でなくとも可能である。鑑賞活動は創造性のみならず新しい意味や見方,感じ方,自己肯定感をも育む魅力的な学習活動であることを示した。

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