美術教育学研究
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「文検図画科」試験問題の研究
―「図案」の場合―
亀澤 朋恵
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2019 年 51 巻 1 号 p. 145-152

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抄録

本稿は,「文部省師範学校中学校高等女学校教員検定試験」(通称「文検」)の「図画科」(以下,「文検図画科」と略称する)の「図案」の試験問題の分析を行い,戦前期の中等図画教員にどのような「図案」の力量が求められていたのかを検討する。試験問題の分析は出題者であった検定委員との関連,中等教育現場を規定した教授要目との関連から行い,受験体験記の記述にみられる受験勉強や試験の実態を補足してその特質を検証した。その結果,検定委員との関連については,委員の交代とともに出題に変化がみられ,両者の関連が確認できた。教授要目との関連については,基本的には教授要目に即した内容であり,予備試験と本試験の出題構成には一定の系統性もあった。試験では,当時における「図案」教育の標準的とされた知識や技能を踏まえながら,創意工夫の力量が問われた。

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© 2019 大学美術教育学会
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