2025 年 57 巻 1 号 p. 249-256
本稿は保育者養成における造形分野の科目で,筆者が実践したアクティブ・ラーニングに関する研究である。2012年8月の中央教育審議会答申が示すとおり,現在の学士課程教育では学生の主体的な学修が求められており,その実現のために大学では様々なアクティブ・ラーニングの取り組みがなされている。芸術・造形系分野の科目,とりわけ演習・実習におけるアクティブ・ラーニングの取り組みについても多数の先行研究が存在する。しかしグループ・ディスカッション,ディベートといった「話す活動」に焦点を当てた先行研究は少ないようである。これは芸術・造形分野の科目において,運用しやすい「話す活動」をともなうアクティブ・ラーニングが存在しないことが原因ではないだろうか。本研究は筆者が担当する「造形表現」の科目において,「話す活動」をともなうアクティブ・ラーニングを実践し,その取り組みについて考察するものである。