2024 年 25 巻 p. 1-16
本研究は 、 ① 外国人の子どもの就学支援及び就学相談業務の内容 、 ② 関連部署等との連携状況 、 ③ 障害のある外国人の子どもの就学相談の実態 、 の 3 点を明らかにすることを目的として 、 千葉県内の 5 つの教育委員会の就学担当者を対象にインタビュー調査を行った 。 その結果 、 小学校入学までの手続きを行う就学支援と障害のある子どもや発達の気になる子を対象とする就学相談は同時並行で行われていること 、 多くの関連部署や外部団体と連携して外国人の子どもの就学支援と就学相談に対応していることが明らかとなった 。 連携には 、 物理的距離の近さ 、 「職務」の位置づけが重要であると考えられた 。 また 、 全ての子どもを対象としたアウトリーチや人権教育が外国人の就学支援に有効に働いていることが示唆された 。 外国人保護者の特 別支援教育の理解への支援 、 就学相談等に日本語指導の専門家が関わる仕組みを提案した 。