2021 年 11 巻 2 号 p. 75-79
ナンヨウテンコクオオズアリ Pheidole parva Mayr (s.l.) は,物資の輸送に伴って旧世界を中心に分布を拡大させている外来種で,西アジア,インドからインドシナ半島,中国南部,東南アジア,インド洋の島々,パラオ,ヨーロッパ(温室内)から記録されている.日本でも近年になって本種が発見されており,2001 年に琉球列島から,2003 年に小笠原諸島から記録されている.本種が東京港の港湾部でのモニタリング調査によって 2021 年に発見された.本記録は本州における野外からの初記録となる.