2016 年 6 巻 2 号 p. 81-85
ノシメマダラメイガは一般住宅の室内で普通に見られ,本種への微胞子虫の感染が海外で報告されている.しかしながら,本邦におけるノシメマダラメイガの微胞子虫感染状況は報告されていない.そこで,東京近郊の住宅5軒でノシメマダラメイガ用フェロモントラップを用いてトラップ毎の捕獲虫の微胞子虫感染状況を約3か月間調査した.その結果,5,358匹の捕獲ノシメマダラメイガから計16群の微胞子虫が単離された.そのうち6群の胞子サイズを計測した結果,同様のサイズ及び形状であった.10群のsmall subunit rDNA配列を解析した結果,同一配列でありNosema / Vairimorphaクラスターに分類された.