都市有害生物管理
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カップ麺製品にノシメマダラメイガ孵化幼虫200個体を投入した時の発育遅延
宮ノ下 明大今村 太郎古井 聡曲山 幸生
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2017 年 7 巻 1 号 p. 11-14

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抄録

市販のカップ麺製品(上面内径13 cm,高さ10.5 cm,底面内径9 cm;内容量112 g)に,孵化後24時間以内のノシメマダラメイガ幼虫を10個体または200個体を投入し,温度25℃,相対湿度70%,日長16L8Dに置き,31~34日後に冷凍殺虫して,幼虫,蛹,成虫の個体数を調べた.10個体投入区では,幼虫は0個体,蛹は1.8±1.5個体,成虫は6.4±2.3個体,生存率は82.0±17.9%であった.200個体投入区では,幼虫は31.2±14.3個体,蛹は41.1±7.4個体,成虫は8.2±6.8個体,生存率は40.2±7.4%であった.今回試験に用いた孵化幼虫をカップ麺製品1個あたり200個体投入すると,10個体投入と比べて生存率は約半分になり,発育も明らかに遅延した.カップ麺製品の容器内側に残った幼虫のかじり跡数は,10個体投入区では0カ所であったが,200個体投入区では平均22カ所が確認された.

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2017 都市有害生物管理学会
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