2018 年 8 巻 2 号 p. 39-43
近年実施された本州港湾部での外来アリ類のモニタリング調査の結果,日本初記録となるムネアカヒメアリ(和名新称)Monomorium salomonis が東京港から発見された.さらに,関東地方初記録となるフタイロヒメアリM. floricola が千葉港から得られ,本土初記録となるミゾヒメアリTrichomyrmex destructor が千葉港,清水港,名古屋港から発見された.ムネアカヒメアリはアフリカからマダガスカル,ヨーロッパ,アラビア半島からインド,スリランカ,さらに中南米から記録されている種で,物資の輸送に伴って世界に分布を拡大させている外来種である.