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植生学会誌
Vol. 17 (2000) No. 2 p. 73-80

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http://doi.org/10.15031/vegsci.17.73

原著論文

  1.黄土高原におけるニセアカシア(Robinia pseudoacacia)の環境回復への効果を検討するために,現地にニセアカシアを植栽し,22年間禁伐・禁牧した林分(ニセアカシア植林),22年間の禁伐・禁牧による自生のSophora viciifoliaの優占群落(自生群落),ヒツジの放牧地,畑地について,植生およびその立地環境を調査した.
  2.ニセアカシアの植栽は植生および土壌,水土保持力といった立地環境に大きな影響を与えていた.植生への影響では,放牧地に比べ種数,多様性を増し,種組成,バイオマスを大きく変化させた.
  3.自生群落ではバイオマスは増加する傾向であるが,多様性,種組成など植生の質的な要素の変化は小さかった.
  4.ニセアカシア植栽による土壌への影響は,表層部での有機物の集積,含水率の増加が著しかった.同様の変化は自生群落でも確認されたがその幅は小さく,ニセアカシア植栽により土壌の理化学性の変化が加速化された.
  5.水土流出量から推定した水土保持力はニセアカシア植林が自生群落,放牧地,畑に比べて高くなった.

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