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植生学会誌
Vol. 19 (2002) No. 1 p. 25-31

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http://doi.org/10.15031/vegsci.19.25

原著論文

野外に一定のCO_2の高濃度条件を作り出すFACE (Free- air CO_2 Enrichment)システムが世界で初めて岩手県雫石町の水田に設置された.このシステムを利用して,水田雑草へのCO_2施肥効果について検討した.田面水は水深の変動が激しく水中の植物プランクトンのバイオマスは比較的少なかった.7月と8月のFACE (ambient+200μmol mol^<-1> CO_2)区での植物プランクトンのバイオマスはわずかに増加したが,AMBI (ambient)区と有意差はなかった.栄養生殖が盛んな田面水表面のウキクサ類(アオウキクサとウキクサの2種)へのCO_2施肥効果がもっとも大きく,FACE区のバイオマスは8月でAMBI区の3倍, 9月でも1.6倍となった.AMBI区とFACE区での,その他の水田雑草(土壌中に根を持つ抽水植物や陸上植物)の種組成や植被率,多様性などの群落構造に違いは観察されなかった.除草剤や人為的な除草によって水田雑草へのCO_2施肥効果は抑制されたと考えられた.

Copyright © 2002 植生学会

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