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植生学会誌
Vol. 21 (2004) No. 2 p. 53-64

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http://doi.org/10.15031/vegsci.21.53

原著論文

  1.神奈川県相模川下流域の河川敷に成立する草本植生の群落区分種である草本植物22種について,種子の貯蔵時,発芽時の水分条件を変えて発芽実験を行い,発芽反応と生育場所の水分環境との関係を検討した.
  2.貯蔵時に必要な水分条件は種ごとに多様であり,生育立地との明確な関係は見出せなかった.
  3.乾燥した場所に成立する群落の区分種の種子は,ある程度までの乾燥条件下では発芽可能であるが,湛水条件下では大きく発芽が抑制されることが共通していた.
  4.中庸な立地に成立する群落の区分種の種子は,発芽に必要な水分条件が種によって大きく異なっていた.
  5.湿潤な場所に成立する群落の区分種の種子は,共通して発芽時に多くの水分を必要とした.湛水条件下については,少なくとも浅い場合はどの種も発芽率の低下は見られなかった.
  6.発芽時の反応から判断される発芽に好適な水分条件は,河川敷に分布する植物群落の立地特性とよく一致しており,植物の生育地を説明する要因であることが示唆された.

Copyright © 2004 植生学会

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