J-STAGE トップ  >  資料トップ  > 書誌事項

植生学会誌
Vol. 22 (2005) No. 1 p. 15-23

記事言語:

http://doi.org/10.15031/vegsci.22.15

原著論文

  1.準絶滅危惧種ヤクシマサルスベリの分布域である屋久島低地の渓畔域において,渓畔林35林分の植生および立地環境を調査し,斜面の46林分と比較した.
  2.クラスター分析によって植物種の出現傾向の類似性を解析した結果,上部照葉樹林型,下部照葉樹林型,尾根植生型,および先駆木本・湿性型などのギルドが検出され,ヤクシマサルスベリは先駆木本・湿性型に区分された.
  3.TWINSPANによって分類された植生タイプは,同地域の照葉樹林型の種組成と二次林・湿性型の種組成の二類型を反映していた.渓畔林は8植生タイプのうち5タイプに分離し,一部は典型的な照葉樹林の組成と一致した.
  4.これら渓畔林の種組成の違いは,河川の集水面積,川幅,堆積幅/川幅比,標高などの立地条件を反映していた.ヤクシマサルスベリは小規模河川の堆積型立地に限られた.
  5.以上のことから,ヤクシマサルスベリを含む渓畔林の立地条件として,小規模河川における土砂堆積が重要であることが示唆された.

Copyright © 2005 植生学会

記事ツール

この記事を共有