植生学会誌
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原著論文
日本中部の砂礫質河原の植生における外来草本オオキンケイギクと土性型の関係
斎藤 達也大窪 久美子
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28 巻 (2011) 1 号 p. 39-47

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抄録

外来植物オオキンケイギクは日本の砂礫質河原の植生にしばしば侵入する.本研究は,土性型(礫質,砂質,ローム質,粘土質)はオオキンケイギクの侵入に影響を及ぼすかを明らかにし,その侵入に影響される河川固有植生を抽出することを目的とした.日本中部長野県の三峰川下流部沿いの砂礫堆において,我々は,164個の2m×2m方形区を用いて,各土性型上の河川敷植生を調べた.礫質型上のオオキンケイギクの被度は他の土性型のものよりも有意に低かった.オオキンケイギクの被度は礫質型から粘土質型にかけて高くなる傾向があった.他の土性型より礫質型はオオキンケイギクにとって不適な環境であったと考えられた.礫質型では観察されなかったが,より細粒の土性,特にローム質土性では,オオキンケイギクの被度と全河川固有植物の積算被度との間に負の関係が見られた.したがって,主にカワラヨモギとカワラサイコから構成されるローム質型上の固有植生はオオキンケイギクの侵入の影響を被りやすいと考えられた.土性型間の河川固有植物に対するオオキンケイギクの影響の差異は,土性型間における本種の優占性の違いによる可能性がある.土性型は砂礫質河原におけるオオキンケイギクの侵入状態に影響を与える要因の一つであり,ローム質型のような細粒の土性上の固有植生はその侵入の影響を被るであろう.

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© 2011 植生学会
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