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植生学会誌
Vol. 28 (2011) No. 2 p. 83-94

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http://doi.org/10.15031/vegsci.28.83

原著論文

1.海南島の三つの村から集められた耕作水田,休耕田,畦の86点の植生資料は,表操作の結果,以下の植生単位に区分できた.A.コナギ-ケミズキンバイ群落 ホシクサ下位単位 ヤナギスブタ下位単位 コゴメガヤツリ下位単位 B.アイダクグ-カッコウアザミ群落 オニガヤツリ下位単位 ヒデリコ下位単位
2.海南島の水田と畦から89種の出現種が確認され,そのうち86種が日本に分布する種であった.日本に分布する種でも,日本では水田には出現しない種(ホザキキカシグサ,ケミズキンバイなど)や,水田以外の植生と結びついている種(カッコウアザミ)が出現した.
3.海南島と日本の耕作水田における共通種は,その多くがウリカワ-コナギ群集とその上級単位の種であった.休耕田や畦ではアゼナ群団の種とタウコギクラスの種が海南島と日本に共通して見られた.
4.タウコギクラスのスズメノテッポウ群団の種やカモジグサ-ギシギシ群団(クラス未決定)の種は海南島の耕作水田,休耕田,畦には出現しなかった.これは二期作を行い冬季も水田耕作をする海南島と,冬季は水田として耕作をしない日本の農暦の違いが,水田植生の種組成に反映したものと考えられた.

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