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植生学会誌
Vol. 30 (2013) No. 1 p. 71-82

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http://doi.org/10.15031/vegsci.30.71

短報

伐採・農地化といった人為的インパクトがシダ植物の種多様性,種組成,被度に及ぼす影響を明らかにするために,中国雲南省南部の常緑広葉樹林とその伐採・畑跡地に成立した落葉広葉樹林を対象に調査・比較解析を行った.その結果,落葉広葉樹林におけるシダ植物の種多様性は常緑広葉樹林のそれと同等であったが,落葉広葉樹林は非森林生の地上生シダ,常緑広葉樹林は森林生の着生シダで特徴づけられるなど,種組成には若干の差異が認められた.また,積算被度にも差異が認められ,非森林生の地上生シダについては落葉広葉樹林で大きく,森林生の地上生シダおよび着生シダについては常緑広葉樹林で大きかった.これらから,調査地はシダ植物の再定着が進みやすいサイトであるが,その確実な保全のためには人為的インパクトの拡大を避けるべきと考えられた.

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